春先になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目やのどのかゆみなどの症状で、多くの人を悩ませるのが「花粉症」です。
ここでは3月・4月・5月の「春」の季節に気を付けたい花粉症対策についてまとめています。
春(3月・4月・5月)に気をつけたい花粉症の原因植物
花粉症の原因花粉ではスギ花粉が最もポピュラーですが、ヒノキやハンノキといった植物に反応して花粉症になっている方も多く、花粉の飛散も多いため春は一番気をつけなくてはいけない季節です。
日本人が春先にかかる「花粉症」は、スギやヒノキの花粉が原因となることが多いと言われています。
花粉症患者の約7割はスギ花粉が原因と言われています。スギ以外にもヒノキ、シラカバ、ハンノキ、ケヤキ、コナラなどの樹木、またカモガヤ、ブタクサ、ヨモギなどの草花の花粉も花粉症を起こすことが知られています。
スギ花粉が原因になるのは、日本の森林面積の約18%、国土の約12%をスギ林が占めている、その花粉量の多さによると言われています。スギ花粉の飛散量が極めて少ない北海道や、スギの木がない沖縄では花粉症患者も少なくなります。
スギやヒノキの花粉が飛散する時期が終わったはずなのに、症状が止まらないような時は、ほかの植物の花粉が原因となっているのかもしれません。
ハンノキの花粉は、スギ花粉よりも早く飛散しはじめ、なおかつヒノキよりも長い間飛散するという特徴を持っているため、花粉症が長引く可能性がとても高い原因植物の一つですです。公園や山地など日本に多く生育しています。
スギは3月~5月、ヒノキは4月~6月、ハンノキは3月~6月までが一番飛散量が多いとされています。
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春のおすすめ花粉症対策
春の花粉症の原因となる花粉はスギ・ヒノキ・ハンノキなど樹木から出る花粉が多くなります。これらの花粉の特徴は遠くまで飛散してしまうことです。
ですから、近くにこれらの樹木がなくても、空気中に花粉が漂っていて症状を引き起こしてしまうのです。
花粉症は原因となる花粉に触れることで起きる症状ですので、花粉に触れないようにすること、花粉が付着しないようにすることが季節に関係なく最大の対策です。
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外出時にマスクやメガネを着用すること、皮膚に直接花粉が触れないようにカーディガンを羽織るなどの対策を取ってください。
その上で、春の花粉症対策としては特に室内に花粉を持ち込まないことが重要です。どこにいても目には見えない花粉が飛散している時期ですので、意識して対策しないと室内に花粉を持ち込んでしまう時期であると言えます。
窓を長時間開け放したり、ドアを開けっ放しにしないようにしましょう。また、室内の花粉の大半は玄関から入ってきます。外出から帰宅した際などには、体に付着した花粉をブラシなどで落とすようにしましょう。
花粉を避ける顔に吹きかけるスプレーなども効果的ですし、同じものをマスクに使用することで効果を上げている方もいらっしゃいます。
また、症状を緩和したり抑えるために、ヨーグルトなどの乳酸菌を摂るようにしたり、お茶を飲むようにして一年を通して体質改善を図っていくことも効果があります。
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北海道で花粉症を引き起こす、シラカンバって?
北海道には花粉症がないと聞いたことがある方もいるかもしれませんが、残念ながらそんなことはありません。実は、スギやヒノキの代わりになる植物が存在しています。
それが、シラカンバです。4月中ごろから6月初め頃が花粉が飛び散る時期で、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状が一般的です。
口腔アレルギー反応にも注意を
ほかにも、2~3割の人では口腔アレルギー反応が出てしまうことがあります。シラカンバによって花粉症になっている人が、特定のフルーツを口にした際に、口の中にかゆみを感じたり、腫れが出来るのが口腔アレルギー反応です。
これは、そのフルーツが持っているたんぱく成分が、シラカンバの花粉と非常に似ているために反応が出ると言われています。リンゴ、もも、さくらんぼ、キウイ、カキなどがそうだと言われています。
草が原因の花粉症
イネ科やキク科、ブタクサ科に属する草にも、花粉症の原因となるアレルゲンがあります。これらは、ヨモギ(キク科)のように、非常に広い範囲で身近に生えている植物なので、これが原因で花粉症になっている人も多いと言われています。
スギやヒノキの季節が終わったあたりから秋にかけて花粉が飛び始めますが、多くの場合は近くに植物が無ければ症状は出ないと考えられています。
日本ではスギやヒノキの木が花粉症の主な原因で、欧米では草が原因の花粉症のほうが多いと言われています。