今や4人に1人は花粉症。スギやヒノキなどの花粉によって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状が出ます。
発症してしまうと、とてもツライ花粉症ですが、身の回りで気を付けられる花粉症対策にはどのようなものがあるのでしょうか?
■花粉症対策の基本は「吸わない」「浴びない」「持ち込まない」
花粉症対策の最大のポイントは、「吸わない」「浴びない」「持ち込まない」です。
花粉との接触を避ければ花粉症の症状は現れません。原因物質(アレルゲン)である花粉との接触を避けることが最大の対策になります。
また症状が出る前から、対策を始めることが大切です。シーズンの始めから対策をとっていれば、シーズンを通して症状の悪化を抑えることができます。
外出時の注意点
マスクやメガネ、スカーフなどを着用し、花粉の目や鼻への侵入を防ぎましょう
花粉の付着しやすいウールなどの衣類の着用は避けましょう
晴れた日、風の強い日などは、花粉が飛びやすいため、外出は控えましょう
まず、花粉の飛散量が多くなると予想される日の外出を避けることが一番の対策です。
花粉が飛散する要注意日は、晴れまたは曇りで気温が高く、湿度が低い、強い南風が吹き、その後北風に変化したとき、さらに雨の日の翌日は要注意です。
でも、だからといって仕事も学校もあるし、まったく外出しないっていうわけにもいきませんよね?
ですから、外出時にはマスク、帽子、めがねカバーやゴーグルなどを着用することが大切です。
また花粉が付着しにくいナイロン・ポリエステル製の衣類や、目の粗くない生地のコートなどを着るように心がけましょう。ウールなど花粉が付着しやすい衣類は避けてください。
さらに外出する際は衣類に静電気防止スプレーを吹きかけたり、帰宅した際は市販されている花粉防止スプレーを利用するのも効果的かもしれません。
■帰宅時の注意点
玄関に入る前に、衣類に付着した花粉を払い落としましょう
手洗いや洗顔、うがいを行い、花粉を洗い流しましょう
衣類に付着して室内に持ち込まれる花粉は、全体の80%以上にもなると言われています。ですから、帰宅時には衣類に着いた花粉を払ってから家の中に入ることがとても大切です。
衣類を手だけで払うのではなく、ブラシなどで払うとより効果的です。また見落としがちですが、足元、背中に最も花粉が付着しているというデータもありますので、面倒でも忘れずに払ってから室内に入りましょう。
また帰宅後は手洗いや洗顔、うがい、シャワーを浴びるなどし、身体に付着した花粉を洗い流してください。特に、まつげに付着した花粉は目のかゆみの原因になりますので、洗顔することはとても大切です。
もちろん、衣類をすぐに着替えることも大切です。
■室内での注意点
外に干していた洗濯物などは、付着した花粉を払い落としてから取り込みましょう
花粉の飛散量の多い日には、花粉の侵入を防ぐため、ドアや窓は閉めておきましょう
こまめに室内を掃除しましょう
睡眠を十分にとって、体調を万全にしましょう
ストレスはためないように心がけましょう
喫煙や飲酒などは控えましょう
花粉の粒子は目には見えない大きさで、屋外のいたるところで空気に混じって飛散しているため、人間が生活している以上、室内に入り込んでくる花粉を100%防ぐ事は無理です。ですので、室内に進入した花粉を素早く取り除くことが大切です。
室内に入り込んだ花粉は長時間、室内の空気中に浮遊し続けますが、いずれは床面などに落ちるのでこまめに掃除しましょう。
最近では室内の浮遊している花粉を吸い取ってくれる空気清浄機やエアコン、床面に付着した花粉を吸い取る掃除機なども花粉が飛散する時期にはよく売れています。
通年性の鼻アレルギー患者ではこのような空気清浄機などの使用でアレルギーが改善されたとの報告もあるそうです。
100%室内に入り込んでくる花粉を防ぐ事は無理でも、進入する花粉を抑えることはできます。
窓や戸をしっかり閉めたり、花粉が飛散する時期は洗濯物の外干しは避ける、外で干した布団や洗濯物は取り込む前にはよく払いましょう。
でも、布団などをパンパン叩くのは、付着した花粉が舞い上がってしまい逆効果です。ブラシなどでやさしく払いましょう。小さなことのようですが、これだけで花粉の進入をかなり防げます。
またどうしても窓を開けなければならないときはレースのカーテンがおすすめです。レースのカーテンの静電気により、花粉の進入ををかなり防いでくれます。もちろんカーテンに付着した花粉は掃除機で吸い取りましょう。
室内で見落としがちな花粉が付着している場所にテレビがありますので、こまめに掃除しましょう。
近所に原因植物がないか確認を
あと、原因植物自体を排除することも対策のひとつです。
自宅や近所に生えた草花・樹木などの植物が、ご自分の花粉症の原因植物でないか一度、調べてみてください。
場合によるとは思いますが、取り除けるものなら、取り除いてしまいましょう。