ハウスダストによるアレルギー反応は、主に室内のダニやホコリなどに反応して『くしゃみや鼻水が止まらない』『目がかゆい』『咳が止まらない』『赤い湿疹や皮膚のかゆみ』といった症状を引き起こします。
アレルギー反応とは、体内に侵入してくる外敵を追い出そうとする、本来人の体に備わっている免疫反応が過敏に出ることで起きてしまう症状です。
花粉症が花粉が飛散する時期だけに起きる季節性のアレルギーなのに対して、ハウスダストアレルギーは症状がいつでも出る通年性のアレルギーになります。
このページでは、ハウスダストアレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)について紹介しています。
布団・畳・ジュウタン・ぬいぐるみなどのダニ
寝室や寝具など、家の中にいるダニの約90%がヒョウヒダニ(チリダニ)と言われるダニです。なかでも、その一種であるヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの2種類がハウスダストアレルギーの主な原因物質(アレルゲン)となります。
また、注意しないといけないのは生きているダニだけではなく、ダニの死骸や糞もアレルギーの原因となっている事です。
ダニは0.2~1mm程度の微小な生き物で空気中も漂っています。ですから、「刺されていないからダニなんかいない」ということはなく、どのお家にも多かれ少なかれダニは生息しています。
ハウスダストアレルギーを発症すると、この気が付かない程度のダニやダニの死骸・糞に反応してアレルギー症状が起きている場合もあるのです。
ダニは主にホコリや、人やペットの毛、皮脂汚れなどをエサとして繁殖します。
布団や枕の中・床には特に多くのダニが住んでいます。床ではジュウタンが一番ダニが多く、畳、フローリングの順に少なくなります。(フローリングでもいるのはいるのです!)
また、ソファ、カーテン、ぬいぐるみなどにもたくさん住んでいます。室内で毛のあるペットを飼っている家にはダニが多く住んでいることもわかっています。
ホコリに含まれる、人間やペットの毛、フケ・皮脂、虫の死骸やフン
家の中のホコリには抜け毛やフケ・皮脂などの汚れ、ゴキブリなど虫の死骸やフンが含まれていて、これらがハウスダストによる症状を引き起こす原因物質(アレルゲン)となります。
また、これらのハウスダストを放置しておくとダニのエサとなってしまい、ダニを増殖させ、ハウスダストによる症状を悪化させる悪循環ともなってしまいます。
室内の空気中のカビや細菌
お風呂場やキッチン、家具の裏の壁など、湿度の高い場所に目に見えるほどのカビがはえていたら、その胞子が大量に発散し、空気中に浮遊している可能性があります。
カビの胞子や室内の細菌もハウスダストによる症状を引き起こす原因物質(アレルゲン)の一つです。
現代の住まいはアルミサッシの普及で室内の機密性が高くなっており、湿度も高いためカビや細菌が繁殖しやすい環境になっています。
室内へ侵入した花粉
いわゆる花粉症ですが、ハウスダストアレルギーをお持ちの方は花粉に反応することもあります。
代表的なものでは、スギやヒノキ、ブタクサの花粉があります。地域や年によっても異なりますが、スギの花粉は2~5月頃、ブタクサの花粉は8~10月頃に飛散します。
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この時期に窓を長時間開けていたり、布団を天日干しにしていると、家の中に花粉が入り込むことになり、ハウスダストによる症状の原因になります。
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